小幡欣治『神戸北ホテル』
野田秀樹『表にでろいっ!』
野田秀樹『表にでろいっ!』
ー 留守番争いから始まる家族の崩壊
人数 男1 女2 (男2 女1)
(オリジナルでは、母親役を男が演じる)
上演時間 80分
あらすじ
信じるとは何なのか?これは一夜にして崩壊する家族の物語。
人間のレゾンデートル(=存在理由)を思索する哲学という学問が廃れてしまった。けれども、人間は何かしら生きる意味を見出さないと、生き難い。その空白を埋めるために、自らの趣味嗜好に過剰な価値を置く。「はまる」という現象。何かにはまってないと生きてる気がしない。換言すれば、偏愛。しかも、その歪みにも気付かない。疑うことすらない。これはすでに信仰に近い、ただの趣味嗜好なのに。アミューズメントパークを偏愛する父、アイドル系を偏愛する母、ファーストフードを偏愛する娘。そんな3つの偏愛が混在する、鎖でつなぎ合わないと成立しないほど、バラバラな家庭の物語である。
野田秀樹『THE BEE』
野田秀樹『THE BEE』
人数 男3 女1 上演時間 80分
あらすじ
脱獄犯により妻と息子を人質に取られた平凡な会社員・井戸は、警察、メディアに振り回され限界を感じた結果、メディアをも巻き込んだ人質合戦に出る
↓21世紀を憂える戯曲集には、「オイル」「ロープ」「THE BEE」が収録されています
本谷有希子『甘え』
本谷有希子『甘え』
人数 男2 女3 90分
あらすじ
父と二人で暮らしている。母に逃げられ、寂しさに押し潰されそうな父
は、夜毎私にすがりつく。
ある日、すぐに男の子にやらせてしまう心の優しい友達が泣いていて、私は慰めたくてこう言った。
「ねえ、夜這いって文化が、なんでなくなったか知ってる?」。
その子が顔をやっと上げてくれたので、私は一生懸命、話してあげた。いろいろと。
考え方によっては、あなたのほうがずっときれいなんだよ、と。
その子は「きれいなんて言われたの初めて」と嬉しそうに笑ってくれた。
その笑顔を見て、やっぱり私は実行していい、と思ったんだ。
それはとても不道徳なことだけど、やっぱり実行しなきゃいけない、と思ったんだ。
台本はこちらに掲載されています↓
土田英生 『その鉄塔に男たちはいるという』
土田英生 『その鉄塔に男たちはいるという』
第6回OMS戯曲賞大賞受賞
人数 男5 女0 上演時間 約90分
あらすじ
森の中の巨大な鉄塔
やぐらの上にはお笑いグループ
「コミックメン」の男たち
戦闘地区の慰問のショウに呼ばれた彼らが
こっそり逃げて隠れているのだ
くだらないケンカに、ネタの練習
この一週間を乗り切れば
戦闘は終わり日本に帰ることができるはず
そこに一人の兵士が現れて・・・・
情けなく、おかしい、愛すべき男たちの物語
岩松了『船上のピクニック』
別役実『犬が西向きゃ尾は東』
別役実『犬が西向きゃ尾は東』
ー老人たちの共通する過去…次々死んでいく人たち
人数 男4 女2 上演時間 約100分
あらすじ
舞台には電信柱とごみ捨て用のバケツが一個。
老いた5人の男女が歩数を歩きながら、やってきては去っていき、またやってくる。
それぞれ体調が思わしくなく道中はままならない。
そこへ、刑事らしき男が「行かずに歩こう会」を探しにやってくる。
男女はある過去を共有しているようなのだが、思い出は錯綜し関係は混乱する……。
台本は、せりふの時代 2007年 夏号に掲載されています